さとまたwiki
🌱 家庭菜園・水耕栽培

家庭菜園
完全ガイド 2026

水耕栽培&室内土栽培、家で育てる野菜のすべて。
日本と世界の最新情報を徹底リサーチ

2026年2月更新 | 読了目安: 30分

💧 水耕栽培とは

水耕栽培(すいこうさいばい / Hydroponics)とは、土壌を使わず、水に溶かした養液(液体肥料)を使って植物を育てる栽培方法です。植物の根に必要な栄養素を養液を通じて直接供給するため、土壌栽培と比較して成長が速く(約1.5〜2倍)、収穫量が多くなります。

🌍
起源

古代バビロンの空中庭園が原型。1930年代にWilliam Frederick Gericke博士が現代的水耕栽培を体系化。

🇯🇵
日本での普及

1960年代から商業栽培が本格化。現在は植物工場として発展し、市場規模は2025年に5,410億円。

成長速度

土耕の約1.5〜2倍速く成長。レタスなら土耕60日→水耕約30日で収穫可能。

基本原理

  • 植物に必要な16種の必須元素(窒素・リン・カリウムなど)を水に溶かして根から吸収させる
  • 土壌の代わりにスポンジ、ロックウール、ハイドロボールなどの培地を使用
  • 酸素供給のためにエアポンプやNFT(薄膜水耕)を活用
  • 水の使用量は従来農法と比べ最大95%削減できる

🔧 栽培方式の種類

💧

DWC(深水培養)

初心者★★★★★

植物の根を養液に完全に浸し、エアポンプで酸素を供給。構造がシンプルで最も初心者向き。ペットボトルでも自作可能。

適した作物:レタス、バジル、葉物野菜全般 / コスト:低(100均で構築可能)

🌊

NFT(薄膜水耕)

中級★★★★☆

緩やかに傾斜したチャンネルに薄い養液の膜を流し続ける。エアポンプ不要で根が空気に触れる。養液使用量が少ない。

適した作物:葉菜類(レタス、ほうれん草、水菜) / コスト:中

🧵

ウィック式(毛細管式)

超簡単★★★★★

紐の毛細管現象を利用して養液を培地に供給。電力不要・動力部品ゼロ。最もシンプルな構造。

適した作物:小型ハーブ、葉物野菜 / コスト:最低(100均で全て揃う)

💨

エアロポニクス(噴霧耕)

上級★★☆☆☆

根を空中に吊るし、養液を霧状に噴霧。酸素供給が最も効率的で成長速度が最速(土耕の約3倍)。

適した作物:ほぼ全作物 / コスト:高(機材が複雑)

💧

点滴式(ドリップ式)

中級★★★☆☆

タイマー付きポンプで養液を根元に少量ずつ点滴供給。商業栽培で最も普及。養液の無駄が少ない。

適した作物:トマト、キュウリ、ピーマン / コスト:中〜高

🥗 サラダ野菜おすすめランキング

水耕栽培で最も育てやすいのがサラダ野菜。根が浅く、成長が早いため初心者に最適。農薬不要で収穫したてを食べられます。

順位野菜難易度収穫まで適正pHEC(mS/cm)
🥇 1位リーフレタス★☆☆☆☆約30日5.8〜6.30.8〜1.2
🥈 2位サラダ菜★☆☆☆☆約30日5.8〜6.30.8〜1.2
🥉 3位ルッコラ★★☆☆☆約25日6.0〜7.01.0〜1.6
4位水菜★★☆☆☆約30日5.8〜6.51.0〜1.5
5位ほうれん草★★☆☆☆約35日6.0〜7.01.2〜1.8
6位小松菜★★☆☆☆約30〜40日6.0〜6.51.2〜1.8
7位春菊★★☆☆☆約40日5.8〜6.51.0〜1.6

💡 コツ:外側の葉から順に収穫する「かき取り収穫」をすれば、1株から長期間(1〜2ヶ月)収穫を楽しめます。サラダ野菜は水耕栽培で最も水分が多く、えぐみが少なく食べやすいのが特徴です。

🍚 炭水化物系おすすめ作物

⚠️ 注意:大根・にんじん・じゃがいも・さつまいもなどの根菜類・イモ類は水耕栽培では非常に困難です。代わりに以下の炭水化物源をおすすめします。

🌽

スイートコーン(とうもろこし)

難易度★★★☆☆

水耕でも育てられる数少ない炭水化物源。コンパクト品種(バイカラー系)を選べばベランダでも可能。収穫まで約70〜90日。

pH: 5.8〜6.2 / EC: 1.6〜2.4
🫘

枝豆(えだまめ)

難易度★★★☆☆

炭水化物とタンパク質を両方含む優秀な作物。水耕でも十分育てられる。収穫まで約70〜90日。

pH: 6.0〜6.5 / EC: 1.0〜2.0
🎃

ミニカボチャ

難易度★★★★☆

小型品種(プッチーニ等)なら大型容器での水耕栽培が可能。炭水化物+βカロテンも豊富。収穫まで約90日。

pH: 5.8〜6.2 / EC: 2.0〜3.0
🫛

豆苗(とうみょう)

難易度★☆☆☆☆(超簡単)

市販の豆苗をカットした後、水耕で再生(リボベジ)。炭水化物源としては少量だが、手軽さは最高。7〜10日で再収穫。

水のみで栽培可能(液肥不要)

🌐 世界のトレンド:米国・オランダでは水耕でのとうもろこし・豆類の商業栽培が進んでいます。特にオランダの垂直農場では、限られた作物ではなく多様な炭水化物源の水耕栽培研究が活発です。

💪 タンパク質系おすすめ作物

肉・魚・卵などの動物性タンパク質は水耕栽培では育てられませんが、植物性タンパク質源として以下がおすすめです。

🌱
タンパク質No.1

ブロッコリースプラウト

7〜10日で収穫可能。100gあたりタンパク質約2.9g。スルフォラファン(抗がん物質)も豊富。水のみで発芽可能。

pH: 5.5〜6.5 / EC: 1.0〜1.6
🫘

枝豆(えだまめ)

100gあたりタンパク質約11.5g(大豆並み)。必須アミノ酸バランスが良く、ビタミンCも含む。

pH: 6.0〜6.5 / EC: 1.0〜2.0
🫛

そら豆

100gあたりタンパク質約26g(乾燥)。水耕でも育てられる。収穫まで約150日と長め。

pH: 6.0〜7.0 / EC: 1.0〜2.0
作物タンパク質(100g)難易度収穫まで
ブロッコリースプラウト2.9g★☆☆☆☆7〜10日
豆苗3.8g★☆☆☆☆7〜10日
枝豆11.5g★★★☆☆70〜90日
そら豆26.0g(乾)★★★☆☆約150日

🌍 アクアポニクスという選択肢:魚の養殖と水耕栽培を組み合わせた「アクアポニクス」なら、植物と魚(タンパク質)を同時に生産できます。世界的に注目されており、家庭用小型キットも販売されています。

🌿 ビタミン・ミネラル最強野菜

水耕栽培では養液を調整することで、特定のビタミン・ミネラルを土耕より多く含む野菜を育てることができます。

🥬

ケール(最強ビタミン野菜)

難易度★★☆☆☆ / 収穫40〜50日
  • 🏆 ビタミンK:1食分で1日推奨量の680%
  • 🍊 ビタミンC:100gで168mg(みかんの約3倍)
  • 👁️ ビタミンA(β-カロテン):100gで817μgRE
  • 🦴 カルシウム:100gで220mg(牛乳並み)
pH: 5.5〜6.5 / EC: 1.2〜1.8
🌱

ブロッコリースプラウト(抗がん最強)

難易度★☆☆☆☆ / 収穫7〜10日
  • 🛡️ スルフォラファン:成熟ブロッコリーの20〜50倍
  • 🍊 ビタミンC:100gで93mg
  • 🦠 抗酸化作用:がん予防・解毒酵素を活性化
  • 💊 葉酸:100gで120μg(妊婦に必須)
pH: 5.5〜6.5 / 水のみでOK
🌿

ほうれん草(鉄分・葉酸の王様)

難易度★★☆☆☆ / 収穫30〜40日
  • 🩸 鉄分:100gで2.0mg(水耕は硝酸態窒素を調整可)
  • 💊 葉酸:100gで210μg
  • 💡 筑波大研究:葉酸を通常の約2倍含む水耕ほうれん草も可能
  • 🦴 マグネシウム:100gで69mg
pH: 6.0〜7.0 / EC: 1.2〜1.8
🌿

パセリ(ビタミン凝縮野菜)

難易度★★☆☆☆ / 収穫40〜50日
  • 🍊 ビタミンC:100gで200mg(野菜最高クラス)
  • 🏆 ビタミンK:100gで1640μg
  • 👁️ ビタミンA:100gで620μgRE
  • 🦴 カルシウム:100gで290mg
pH: 5.5〜6.5 / EC: 1.0〜1.8

🌿 ハーブランキング

🌿
🥇 バジル
難易度★☆☆☆☆
約30日 / pH5.5〜6.5

成熟後は毎週収穫可能。水耕で香りが強くなる傾向あり。

🌱
🥈 ミント
難易度★☆☆☆☆
約20〜30日 / pH6.0〜7.0

繁殖力が非常に強い。独立容器での栽培推奨。

🍃
🥉 大葉(シソ)
難易度★★☆☆☆
約40日 / pH5.8〜6.5

夏に特に強い。日本ならではの薬味ハーブ。

🌿
4位 クレソン
難易度★★☆☆☆
約30日 / pH6.0〜6.5

水が大好きで水耕栽培と最も相性が良いハーブ。

ハーブ難易度収穫まで特記事項pH
バジル★☆☆☆☆約30日毎週収穫可能5.5〜6.5
ミント★☆☆☆☆20〜30日独立容器推奨6.0〜7.0
大葉(シソ)★★☆☆☆約40日夏に強い5.8〜6.5
クレソン★★☆☆☆約30日水耕と最も相性良6.0〜6.5
イタリアンパセリ★★☆☆☆約40日長期間収穫可5.5〜6.5
ローズマリー★★★☆☆約60日発芽率やや低い5.5〜6.5
コリアンダー(パクチー)★★☆☆☆約30日栄養少なくてOK6.0〜6.8

🛠️ 必要な機材・道具リスト

🌱 最低限4点セット(〜2,000円)

  • 栽培容器 — ペットボトル、タッパー(100均)
  • スポンジ培地 — キッチンスポンジ(100均)
  • 液体肥料 — ハイポニカ液肥 約1,000〜1,500円
  • — 水耕向き品種(100均でも入手可)

⚡ 中級者向け追加機材

  • +pHメーター — デジタル式 約1,500〜3,000円
  • +ECメーター — 養液濃度測定 約2,000〜4,000円
  • +エアポンプ+エアストーン — DWC用 約1,000〜3,000円
  • +LED植物育成ライト — 約3,000〜15,000円
  • +タイマー — 照明制御 約500〜1,500円

🏆 本格栽培向け

  • 水温計 — 約500〜1,000円
  • pH調整剤 — アップ/ダウン液 約800〜1,500円
  • 栽培パネル(定植板) — 発泡スチロール製 約500〜2,000円
  • 循環ポンプ — NFT/DFT用 約2,000〜5,000円
  • ヒーターマット — 冬季発芽促進 約2,000〜4,000円

💡 100均で揃えられるもの:PETジャーボトル・キッチンスポンジ・アルミホイル(遮光用)・タッパー・カッターナイフ・つまようじ(種まき用)。液体肥料(ハイポニカなど)はネット通販で別途購入が必要です。

🧪 液肥・養液の作り方

ハイポニカ液肥(日本で最も普及)の作り方

📋 材料

  • • 水 1L(水道水でOK、カルキ抜き不要)
  • • ハイポニカA液 2ml
  • • ハイポニカB液 2ml
⚠️ A液とB液を原液のまま混ぜてはいけない!必ず水で希釈してから順番に添加する

📝 手順

  1. 1水1Lを容器に入れる
  2. 2A液を2ml加えてよく混ぜる
  3. 3B液を2ml加えてよく混ぜる(順番厳守)
  4. 4完成!pH約6.0になる(500倍希釈)
🔄
養液交換頻度
通常:2週間に1回
夏場:1週間に1回
🌡️
養液の適正水温
15〜25℃を維持
28℃以上は危険
💰
ハイポニカ価格
500mlセット:約1,000〜1,500円
1Lセット:約1,800〜2,500円

💡 光(LED/自然光)の管理

📊 PPFD(光量)の目安

葉物野菜・ハーブ
150〜300 μmol/m²/s
果菜類(トマト・きゅうり)
300〜600 μmol/m²/s
発芽期
50〜150 μmol/m²/s

⏰ 照射時間の目安

葉物野菜(成長期)
16〜18時間ON / 6〜8時間OFF
果菜類(開花期)
12時間ON / 12時間OFF
❌ 24時間つけっぱなしはNG!
植物にも暗期(休息時間)が必要

LED植物育成ライトの選び方

フルスペクトル型
太陽光に近い光で全段階に対応
赤色光(660nm)
開花・結実を促進
青色光(450nm)
茎の伸長抑制・葉の発達
防水性能
IP65以上推奨
電気代目安:20W LED → 月約300〜500円 / 50W LED → 月約800〜1,200円 / 設置距離:植物から30〜60cm

🔬 pH・EC値の管理

pH管理

水耕栽培の適正pH範囲:5.5〜6.5(弱酸性)

  • • pH5.5未満:金属イオンの過剰吸収リスク
  • • pH7.0以上:鉄・マンガンなどが不溶化
  • • 初心者:毎日チェック推奨
  • • 慣れたら:週2〜3回チェック

EC管理

EC(電気伝導率)= 養液中の肥料濃度。単位:mS/cm

  • • EC高い = 肥料が多い
  • • EC低い = 肥料が少ない
  • • 水だけが蒸発するとECが上がる
  • • 適正の1.5倍以上で全交換
野菜・ハーブ適正pHEC(mS/cm)
レタス類5.8〜6.30.8〜1.2
ほうれん草6.0〜7.01.2〜1.8
小松菜6.0〜6.51.2〜1.8
水菜5.8〜6.51.0〜1.5
バジル5.5〜6.51.0〜1.6
ミニトマト(収穫期)5.5〜6.51.6〜2.2
きゅうり5.5〜6.01.5〜2.5
いちご5.5〜6.51.0〜1.5
枝豆6.0〜6.51.0〜2.0
ケール5.5〜6.51.2〜1.8

📖 初心者ステップバイステップガイド

1

準備(所要時間:30分)

  • • ペットボトルを上部1/3でカット、上部を逆さにして下部にセット
  • • キッチンスポンジを2〜3cm角にカット(硬い面は除去)
  • • スポンジの中央に十字の切り込みを入れる
  • • ハイポニカA液2ml + B液2mlを1Lの水に溶かして養液を作る
  • • 透明容器の場合はアルミホイルで遮光する(藻防止)
2

種まき(所要時間:15分)

  • • スポンジを水にしっかり浸して空気を抜く
  • • 湿らせたつまようじで種を1〜3粒、スポンジの切り込みに置く
  • 奥まで押し込みすぎない(浅く置くだけでOK)
  • • 容器に並べ、水位はスポンジの半分程度に
  • • この段階では養液ではなく水のみ使用
3

発芽管理(3〜5日間)

  • • 直射日光を避け、明るい日陰か暗い場所に置く
  • • 温度:15〜25℃を維持
  • • スポンジが乾かないよう霧吹きで保湿
  • • 発芽したら明るい場所(窓辺またはLED下)へ移動
4

育苗〜定植(発芽後1〜2週間)

  • • 根が1〜2cm出たら養液に切り替え
  • • 最初は薄めの養液(通常の半分の濃度)から始める
  • • 本葉が2〜3枚になったら通常濃度に
  • • 容器が狭くなったらより大きな容器に定植
5

収穫(種まきから約30日〜)

  • • 葉物野菜:外側の葉から順に収穫すれば長期間楽しめる
  • • 葉が約10cmになったら収穫適期
  • • レタスなら種まきから約30日で初収穫
  • • 養液の水位チェック:毎日 / 養液全交換:2週間に1回

📅 季節別栽培カレンダー(日本基準)

🌸 春(3〜5月)— 栽培の最適シーズン

おすすめ作物ポイント
3月リーフレタス、小松菜、ほうれん草気温15〜20℃で発芽最適
4月バジル、大葉、トマト(種まき)暖かくなったらハーブ類開始
5月ミニトマト、きゅうり(定植)果菜類の本格始動

☀️ 夏(6〜8月)— 高温対策が重要

おすすめ作物ポイント
6月シソ、バジル、ツルムラサキ梅雨時は室内栽培が安定
7月ミント、ニラ、空芯菜水温28℃以上に注意!養液交換頻度UP
8月耐暑性のある葉物凍らせたペットボトルで水温調整

🍂 秋(9〜11月)— 第2の栽培適期

おすすめ作物ポイント
9月リーフレタス、ルッコラ、水菜秋は春と並ぶ最適シーズン
10月ほうれん草、小松菜、春菊気温低下で害虫リスク減少
11月ケール、クレソン、パセリ冬に向けてLED照明の準備

❄️ 冬(12〜2月)— 室内LED栽培の季節

おすすめ作物ポイント
12月豆苗(リボベジ)、カイワレ最も簡単な冬の栽培。室温15℃あればOK
1月レタス類、ハーブ類(LED栽培)LED+ヒーターマットで通年栽培可能
2月春作の準備開始室内育苗で3月の定植に備える

💰 コスト比較(初期投資&ランニング)

規模初期費用内訳
超小型(100均DIY)500〜2,000円容器+スポンジ(100均)+液肥
小型(卓上キット)10,000〜15,000円市販キット+LED+液肥
中型(棚型)20,000〜30,000円栽培パネル+LED+ポンプ+測定器
大型(専用設備)50,000〜150,000円本格キット(リビングファーム等)

月間ランニングコスト(小型)

  • 電気代(LED)170〜500円
  • 液体肥料代100〜300円
  • 水道代ほぼ0円
  • 消耗品100〜200円
  • 月間合計約500〜800円

土耕栽培との比較

項目水耕土耕
初期費用高め低め
レタス収穫まで約30日約60日
年間収穫回数6〜12回3〜5回
1株コスト30〜50円50〜80円

💡 結論:初期費用は水耕のほうが高いですが、成長速度が1.5〜2倍速く、年間収穫量が多いため、長期的にはコスト効率が良くなります。

⚖️ メリット・デメリット

✅ メリット

  • 省スペース — マンションのキッチンや窓辺で栽培可能
  • 成長速度が速い — 土耕の約1.5〜2倍(レタス30日 vs 60日)
  • 虫・病気が少ない — 土を使わないため害虫リスクが大幅に低下
  • 清潔 — 土を使わないため室内が汚れない
  • 節水効果抜群 — 従来農法比最大95%の水を節約
  • 通年栽培可能 — LED照明があれば季節問わず栽培可能
  • 無農薬栽培が容易 — 害虫が少ないため農薬が不要
  • 管理がラク — 土づくり・除草が不要

❌ デメリット

  • 初期費用がかかる — 土耕より初期投資が必要
  • 電力が必要 — LED照明やポンプに電気を使用
  • 栽培作物が限られる — 根菜類(大根・にんじん)は困難
  • 停電リスク — 電気系統が止まると植物に即影響
  • 水温管理が必要 — 特に夏場は水温上昇との戦い
  • 養液管理の知識が必要 — pH・EC値を理解する必要がある
  • 藻の発生 — 光と栄養があると藻が繁殖する
  • 味があっさり気味 — 水分量が多く、甘味は土耕に劣る場合あり

🔧 トラブルシューティング

根腐れ

症状:根が黒ずむ、カビ発生、葉が黄変

対策:黒い根をカット → 容器を洗浄 → 新しい養液に交換 → エアポンプで酸素供給 → 水温を25℃以下に維持

藻(アオコ)の発生

症状:容器や養液が緑色に変色

対策:アルミホイルや黒テープで容器を完全遮光 → 容器を洗浄 → 養液を全交換。光+水+栄養の3条件が揃うと発生。

葉が黄色くなる

原因と対策:栄養不足(EC値が低い)→ 養液濃度を上げる / pH異常 → pH5.5〜6.5に調整 / 光量不足 → LED照射時間・強度を確認

徒長(ひょろひょろ伸びる)

原因:光量不足。対策:LEDの照射距離を近づける(約30cm)、照射時間を16時間に設定。

発芽しない

原因:温度不適(15〜25℃外)、乾燥、種の品質。対策:温度管理の徹底、スポンジの保湿維持、新しい種を使用。

📦 おすすめ市販キット(日本で購入可能)

入門向け

協和 ホームハイポニカ ぷくぷく

約6,000〜7,000円

DWC方式、エアポンプ付き。液肥・スポンジ培地付属。葉物野菜向き。

中級向け

協和 ホームハイポニカ Sarah+

約25,000〜30,000円

果菜類・葉菜類両対応。トマトなら1株から数百個の収穫実績あり。

LED一体型

ユーイング Green Farm(グリーンファーム)

約10,000〜15,000円

LED・タイマー内蔵。16時間ON/8時間OFFの自動制御。4段階の明るさ調整機能付き。

海外ブランド

AeroGarden(エアロガーデン)

約15,000〜40,000円

米国で最も人気の家庭用水耕キット。LED・ポンプ・タイマー内蔵。スマホアプリ対応。

🌍 世界の水耕栽培トレンド

96.2億ドル
2025年 世界の垂直農法市場規模
392億ドル
2033年予測(CAGR 19.3%)
5,410億円
2025年 日本の植物工場市場

🤖 AI駆動の環境制御

2025年時点で都市型農場の30%以上がAI駆動の気候制御技術を導入。センサー+AIで温度・湿度・光量・養液濃度を自動最適化。

🏢 垂直農法(Vertical Farming)の拡大

2026年までに新規都市農業開発の20%以上が水耕垂直農法ベースに。同じ生産量を1/10の面積で実現。北米が市場シェア33.4%でリード。

🐟 アクアポニクスの成長

魚の養殖と水耕栽培を統合した循環型システム。教育現場やコミュニティファーミングで急速に普及。野菜と魚タンパクを同時に生産可能。

🌏 地域別の特徴

🇺🇸 北米
大規模商業垂直農場が主流。市場シェア33.4%
🇯🇵 日本
農業従事者減少対策として植物工場が拡大。スマート農業普及率44.9%
🇪🇺 欧州
持続可能な農業・食料安全保障の観点から急成長
🏜️ 中東
砂漠気候での食料生産手段として積極導入

🔬 栄養価比較(水耕 vs 土耕)

結論:水耕栽培と土耕栽培の栄養価は概ね同等。管理次第で水耕が上回る場合もあります。

栄養素水耕栽培土耕栽培備考
ビタミン類同等〜やや高い同等植物が自ら合成するため大差なし
ミネラル調整可能土壌に依存水耕は養液で精密制御可能
ポリフェノールやや高い傾向品種・環境依存ストレス制御で増加可能
うま味成分やや高い標準グルタミン含量が高い傾向
硝酸態窒素制御可能高い傾向収穫前に水のみで調整可能

🔬 研究データ(レタス)

水耕栽培のほうがアスコルビン酸(ビタミンC)、クロロフィル、β-カロテン、総ポリフェノールが有意に高い(LWT - Food Science and Technology誌)

🔬 研究データ(ほうれん草)

養液にフェニルアラニンを添加すると、通常の約2倍の葉酸を含むほうれん草を栽培可能(筑波大学の研究)

味の違い

水耕栽培

水分量が多く、あっさりした味わい。えぐみが少なく生食に向く。サラダにおすすめ。

土耕栽培

土壌の微生物の影響で甘味や香りが強い傾向。加熱調理に向く味の濃さ。

🌱 室内土栽培編

🪴 室内土栽培とは

プランターや植木鉢に培養土を入れ、室内の窓辺やベランダで野菜・ハーブを育てる方法です。土の微生物が栄養を自然に供給するため、養液管理が不要で初心者にも親しみやすい栽培方法です。

🌍
土栽培の歴史

人類最古の農耕技術。土壌微生物の働きで自然に栄養を循環させる。プランター栽培は江戸時代から日本で普及。

🏠
室内でできる理由

高品質な培養土+LED照明+適切な水やりで、マンションの室内でも十分な野菜・ハーブ栽培が可能。

🌿
水耕との違い

土の微生物が栄養を供給するため養液管理不要。風味が豊かで甘みが出やすい。成長はやや遅いが手間が少ない。

✅ 土栽培のメリット

  • 初期費用が安い — 培養土+プランターで500円〜
  • 管理がシンプル — 水やりと肥料だけでOK
  • 味が豊か — 土の微生物が旨味成分を生成
  • 電力不要 — 窓辺栽培なら電気代ゼロ
  • 多様な作物 — 根菜類・果菜類・葉菜類なんでも
  • 失敗しても再起動が簡単

❌ 土栽培のデメリット

  • 害虫リスクあり — 土にコバエや線虫が発生することも
  • 室内が汚れる — 土こぼれに注意が必要
  • 水耕より成長が遅い — 約1.5〜2倍の時間がかかる
  • 水やり頻度が高い — 土は乾燥しやすい
  • 重い — 大型プランターは移動が大変

🥗 土栽培サラダ野菜おすすめランキング

順位野菜難易度収穫までプランターサイズ特徴
🥇 1位リーフレタス★☆☆☆☆約40〜50日深さ15cm以上かき取り収穫で長期間楽しめる
🥈 2位ルッコラ★☆☆☆☆約30〜40日深さ15cm以上ゴマの香り。繰り返し収穫可
🥉 3位水菜★☆☆☆☆約30〜40日深さ15cm以上生育旺盛で失敗しにくい
4位小松菜★☆☆☆☆約40日深さ15cm以上日本の気候に最適。栄養価抜群
5位ほうれん草★★☆☆☆約40〜50日深さ20cm以上鉄分・葉酸が豊富。やや酸性土が必要
6位ベビーリーフミックス★☆☆☆☆約20〜30日深さ10cm以上複数品種を一度に楽しめる

💡 コツ:室内の南向き窓辺に置くのがベスト。日光が足りない場合はLEDを1日8〜12時間補光。水やりは土の表面が乾いたらたっぷり与え、受け皿に溜まった水は必ず捨てる。

🍚 土栽培 炭水化物系おすすめ

土栽培では水耕と違い根菜類も育てられます!ただし室内では深いプランターが必要です。

🥔

ミニじゃがいも

難易度★★☆☆☆

室内栽培専用の小型品種(インカのめざめ等)なら深さ30cm以上のプランターで育てられる。収穫まで約90日。

プランター深さ:30cm以上 / 1袋200g種芋で4〜6個収穫
🫘

枝豆

難易度★★☆☆☆

ベランダや室内窓辺で栽培可能。炭水化物+タンパク質を同時に摂れる優秀な作物。収穫まで約70〜90日。

プランター深さ:20cm以上 / 1株から約100〜200莢収穫
🌽

ベビーコーン

難易度★★★☆☆

若取りのヤングコーンなら深さ30cmのプランターでOK。中華炒めなどに使えるコンパクト品種。

プランター深さ:30cm以上 / 収穫まで約60日(ヤングコーン)
🥕

ミニにんじん

難易度★★☆☆☆

ミニキャロット品種(ベビーキャロット)なら深さ20cmのプランターで栽培可能。彩り豊か。収穫まで約70日。

プランター深さ:20cm以上 / 間引き菜もサラダに使える
🫚

二十日大根(ラディッシュ)

難易度★☆☆☆☆

名前の通り約20〜30日で収穫できる超速野菜。初心者の最初の一歩に最適。根も葉も食べられる。

プランター深さ:15cm以上 / 最も手軽な根菜

💪 土栽培 タンパク質系おすすめ

🫘
最もおすすめ

枝豆(えだまめ)

100gあたりタンパク質11.5g。土栽培で甘みが増す。必須アミノ酸バランスが優れ、ビタミンCも豊富。

深さ20cm以上 / 収穫70〜90日
🌱

スプラウト各種(土栽培)

ブロッコリー・アルファルファ・そばなど。スプラウト用トレーに種まきするだけ。7〜10日で収穫。タンパク質+酵素が豊富。

専用トレー使用 / 収穫7〜10日
🫛

スナップエンドウ

100gあたりタンパク質3.1g。甘くてサクサク。支柱が必要だが室内でも育てやすい。収穫まで約90〜120日。

深さ20cm以上 / 支柱設置が必要
🫘

インゲン豆

つるなし品種なら支柱不要でコンパクト。100gあたりタンパク質2.3g。収穫まで約50〜60日と速い。

深さ20cm以上 / つるなし品種推奨

🌿 土栽培 ビタミン・ミネラル最強野菜

🥬

ケール

難易度★☆☆☆☆

ビタミンK・C・A最強。耐寒性が高く育てやすい。深さ20cm。

🫑

パプリカ

難易度★★☆☆☆

ビタミンC含有量野菜No.1。赤・黄で違う甘み。深さ25cm。

🍅

ミニトマト

難易度★★☆☆☆

リコピン・ビタミンC豊富。土栽培で甘みが強く出る。深さ30cm。

🌿

ほうれん草

難易度★★☆☆☆

鉄分・葉酸の王様。酸性を嫌うため石灰で土を調整。深さ20cm。

🌿 土栽培 ハーブランキング

🌿
🥇 バジル
★☆☆☆☆ / 約30日
🌱
🥈 ミント
★☆☆☆☆ / 約20日
🍃
🥉 大葉(シソ)
★★☆☆☆ / 約40日
🌿
4位 ローズマリー
★★☆☆☆ / 約60日
🌱
5位 チャイブ
★☆☆☆☆ / 約30日
🌿
6位 タイム
★★☆☆☆ / 約50日

💡 ハーブ土栽培のコツ:ミントは繁殖力が強いため単独の鉢で栽培。ローズマリー・タイムは水はけの良い土を好む(赤玉土を多めに混ぜる)。バジルは15℃以下になると弱るため冬は室内管理必須。

🪣 土・プランターの選び方

🌍 培養土の種類と選び方

野菜用培養土(おすすめ)

肥料・pH調整済みの市販培養土。野菜の生育に最適化されており初心者に最適。価格:約500〜1,500円/14L。ホームセンターやネットで入手可。

自家製ブレンド(中級者向け)

赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1の基本配合。水はけと保水のバランスが良い。コスト重視の場合に。

ハーブ専用土

地中海原産ハーブ(ローズマリー・タイム)向け。水はけを重視した配合。赤玉土多め。

🪴 プランターの選び方

作物深さ推奨容量
葉物野菜・ハーブ15cm以上4〜6L
ほうれん草・小松菜20cm以上8〜12L
ミニトマト・パプリカ25cm以上15〜20L
じゃがいも・にんじん30cm以上20〜30L
枝豆・インゲン20cm以上10〜15L

素材は軽量のプラスチック製がおすすめ。底穴が必ずある製品を選ぶこと。室内では受け皿必須。

💧 室内土栽培の管理方法

💧 水やり

  • • 土の表面が乾いたらたっぷり与える
  • • 受け皿の水は30分後に捨てる(根腐れ防止)
  • • 夏:1日1〜2回 / 冬:2〜3日に1回
  • • 朝の水やりが理想(蒸発しにくい)
  • • 葉には水をかけない(病気予防)

🌿 肥料

  • • 市販培養土には1〜2ヶ月分の肥料が含まれる
  • • 液体肥料(ハイポネックス等)を2週間に1回
  • • 元肥+追肥の2段階管理が基本
  • • 葉物:窒素多め / 果菜類:リン・カリ多め
  • • 与えすぎ(肥料やけ)に注意

☀️ 光・温度管理

  • • 南向きの窓辺が最適(1日6時間以上)
  • • 足りない場合:LED補光(8〜12時間)
  • • 適正温度:15〜28℃(多くの野菜)
  • • 冬:窓際の冷気に注意(5℃以下NG)
  • • 夏:直射日光で土が乾きすぎる場合は遮光

🐛 室内土栽培でよくある害虫・病気と対策

キノコバエ(コバエ)
過湿の土に発生。黄色粘着テープで駆除。水やり頻度を下げる。
アブラムシ
新芽に集まる。牛乳スプレーまたは木酢液で駆除。早期発見が重要。
うどんこ病(白い粉)
湿度が高いと発生。風通しを良くする。重曹水スプレーで対処。
根腐れ
過水や水はけ不良が原因。受け皿の水を必ず捨てる。パーライトを土に混ぜて改善。

水耕栽培 vs 土栽培 完全比較

比較項目💧 水耕栽培🪴 室内土栽培
初期費用△ 10,000〜30,000円◎ 500〜3,000円
成長速度◎ 土耕の1.5〜2倍速○ 標準
栽培できる作物△ 葉物・ハーブ中心◎ 根菜も含め何でも
管理の手間○ pH/EC管理が必要◎ 水やりだけでOK
害虫リスク◎ 極めて低い△ コバエ・アブラムシ注意
室内の清潔さ◎ 土が出ない△ 土こぼれに注意
野菜の味○ あっさり・えぐみ少◎ 甘み・旨味が強い
電力消費△ LED+ポンプで月500〜1,500円◎ 窓辺栽培なら0円
通年栽培◎ LED環境で完全通年○ LED補光で可能
失敗のしやすさ○ 水温・pH管理が必要◎ 土が緩衝材になる

🤔 どちらを選ぶべき?

💧 水耕栽培がおすすめな人

  • レタス・バジル・ハーブを大量・高速に育てたい
  • 室内を清潔に保ちたい(虫・土が嫌)
  • テクノロジーや管理を楽しみたい
  • スペースが限られている(ペットボトルOK)
  • 電気代を気にしない

🪴 土栽培がおすすめな人

  • トマト・じゃがいも・にんじんなど多様な野菜を育てたい
  • できるだけコストを抑えたい
  • 野菜本来の濃い味を楽しみたい
  • 難しい管理は苦手(シンプルに水やりだけ)
  • 電気代を節約したい(窓辺栽培)

🏆 最強の組み合わせ

レタス・ハーブ類は水耕栽培(速い・清潔・大量収穫)、トマト・にんじん・ハーブの一部は土栽培(味が良い・低コスト)で分担するのがベストです。両方を試して自分のライフスタイルに合った方法を見つけましょう。

🎁 初心者おすすめスタートセット

💧 水耕栽培スタートセット(約2,000円)

  • ✓ ペットボトル(500ml)× 3本 — 0円(再利用)
  • ✓ キッチンスポンジ — 100円(100均)
  • ✓ アルミホイル — 100円(100均)
  • ✓ リーフレタスの種 — 100円(100均)
  • ✓ ハイポニカ液肥(500ml)— 約1,300円
最初の作物:リーフレタス。約30日で収穫。失敗しても液肥は次回に使えます。

🪴 土栽培スタートセット(約1,500円)

  • ✓ 野菜用プランター(深さ15cm)— 300〜500円
  • ✓ 野菜用培養土(5L)— 400〜600円
  • ✓ ベビーリーフミックスの種 — 100〜200円
  • ✓ 液体肥料(ハイポネックス)— 300〜500円
  • ✓ 受け皿 — 100円(100均)
最初の作物:ベビーリーフミックス。約20〜30日で収穫。複数品種を同時に楽しめます。

情報は2026年2月時点のものです。栽培条件や品種により結果は異なります。

Claude Opus 4.6 作成 / 日本・世界の学術論文・専門サイトを参考にリサーチ