🎯 Section 1: このページで決まる「もう1台」の最適解
このセクションの3点
① 既存環境は「高火力メイン + Pi5低電力サブ」の2段構成。用途の空白を埋める3段目を選ぶ
② 制約は明確:Linux専用・マイクロ筐体・アイドル10W以下死守
③ このページを読み終わると、用途に応じた最適機種1台と月額電気代が確定する
6 W
N100 公式TDP
Intel ARK
15 W
N305 公式TDP
Intel ARK
28 W
System76 Meerkat TDP
system76.com
¥200〜
N100機 月額電気代
27円/kWh試算
決定すること
現在の2段構成(メイン高火力機 + Pi5)に「3段目」を足す。3段目の役割は Pi5ではカバーできない用途(x86バイナリ互換性・Docker x86イメージ・より多いメモリ・NAS用SATA拡張・ローカルビルド)を担うことにある。条件は「マイクロ筐体」「アイドル消費電力ができるだけ低い」「Linuxオンリー」の3点のみ。
→ 次のSection 2では「素人とプロの思考の差」をハードウェア選定に当てはめて解説する。
⚔️ Section 2: 素人 vs プロの対比
このセクションの3点
① 素人は「スペック高め・ATXケース」に行く。その代償はアイドル60W常時課金
② プロは「目的→必要ワット→最小筐体」の順に逆算する
③ 「余裕を持って選ぶ」がホームサーバー最大の失敗パターン
| 視点 | ❌ 素人の選び方 | ✅ プロの選び方 |
|---|---|---|
| 出発点 | 「Core i7にしておけば安心」でATXを選ぶ | 「何のプロセスが何コア・何GBで動くか」から逆算 |
| ケース | Mid-Tower ATX(8〜15L)「将来の拡張のため」 | 0.8〜1.5L以下のミニPC一択。筐体が用途を制約する |
| 消費電力 | アイドル60〜80W。年間電気代 ¥14,000〜19,000 | アイドル5〜10W。年間電気代 ¥1,200〜2,600 |
| OS | 「とりあえずWindows Server」でライセンス課金 | Ubuntu Server / Debian / NixOS。ライセンス0円 |
| 思考順序 | スペック → 価格 → 用途 (逆順) | 用途 → 必要ワット → 許容TDP → 機種選定 |
| 失敗パターン | 「余裕を持って」選ぶ。過剰スペックで電気を食い続ける | 「このサービスに必要なのはN100で十分」と断言できる |
プロの鉄則 — 「マイクロな箱で小さくアイドルも少ない方法以外では作らない」
ホームサーバーは24時間365日電気を食い続ける。アイドルの差は10年で10万円以上になる(ATX60Wアイドル vs N100 5W、差55W × 8760h × ¥27/kWh × 10年 ≒ ¥129,600)。筐体の大小ではなく電力効率が先決。
→ 次のSection 3では「現在の3階構成と各層の役割」を表で整理する。
🏗️ Section 3: ユーザー現状3階構成
このセクションの3点
① 1階(高火力)はゲーム・AI推論・動画エンコードの重作業専用
② 2階(Pi5)は常時稼働の軽量タスク担当。ARM64のみのため空白が生まれる
③ 3階(未定)はx86互換・メモリ強化・NAS拡張のいずれかを埋める役割
| 階層 | 機材 | CPU / RAM | GPU | 役割 | アイドル目安 | OS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 高火力 | メインPC(既存) | Ryzen 7 7900X3D / 32GB DDR5 | RTX 4070 Super | ゲーム・AI推論・動画エンコード・重ビルド | 〜60W(GPU含む) | Linux |
| 2階 常時稼働 | Raspberry Pi 5 8GB Pironman 5 / SP 256GB NVMe / KIOXIA 128GB microSD / Smraza 27W | BCM2712 Cortex-A76 2.4GHz / 8GB LPDDR4X | VideoCore VII (ARM) | 軽量サービス・監視・自動化・ARM64 Docker | 3〜5W | Linux (ARM64) |
| 3階 ← 選定中 | 未定(このページで決定) | Raspberry Pi CM5 / System76 Meerkat / Star Labs Byte / ASUS PN42 ? | 内蔵iGPU | x86互換・Docker x86・NAS・開発ビルド | 目標 ≤10W | Linux (x86_64) |
なぜ3階構成なのか
メインPCはゲームや重作業に最適化されており、常時稼働には不向きな高アイドル電力を持つ。Pi5は低電力で優秀だが、ARM64のみで対応できないx86バイナリが存在する。この空白を「低アイドルx86マシン」で埋めることが3階構成の目的。3台の役割を明確に分離することで、全体の消費電力を最小化しつつ、各用途に最適なハードウェアを使い分けられる。
→ 次のSection 4ではPi5で具体的に何が足りないのかを詳細に分析する。
⚠️ Section 4: Pi5で足りないもの
このセクションの3点
① Pi5はARM64専用。x86バイナリのエミュレーションは実用速度に届かない
② メモリ上限8GB、PCIe 2.0 x1(〜4Gbps)の帯域制約が本番環境での使用を制限する
③ 軽量常時稼働には十分だが「x86 Docker image・コンパイル済みx86バイナリ・SATA拡張」が鬼門
- 1
制約1 — アーキテクチャ
x86/x64バイナリが動かない
Pi5のCPUはARM64(aarch64)。x86_64向けにビルドされたバイナリはそのままでは動作しない。QEMUエミュレーション経由では5〜10倍の性能劣化が生じ実用外。「とりあえずapt install」したLinuxソフトウェアの多くはARM64向けバイナリが存在するが、クローズドソースのx86専用ツール・独自コンパイル済みバイナリは動作しない。
- 2
制約2 — Docker
Docker x86イメージが動かない
Docker Hubのイメージには
linux/amd64のみ提供されているものが多い。ARM64対応(linux/arm64)がないイメージはPi5では動作しない。特に古い自作Dockerfileや企業内ツール、一部のデータベース・分析ツールで問題が頻発する。 - 3
制約3 — メモリ
最大8GB(オンボード固定)
Pi5の最大メモリは8GB LPDDR4X(オンボード実装、交換不可)。複数のDockerコンテナ・LLM推論・ビルドプロセスを同時実行するとすぐに上限に達する。N100ミニPCは16GB、N305は16GB、Ryzen 7 8845HSは最大96GB(DDR5)まで拡張可能で、ワークロードの柔軟性が大きく異なる。
- 4
制約4 — PCIeとSATA
PCIe 2.0 x1(〜4Gbps)、SATA拡張不可
Pi5はPCIe 2.0 x1インターフェース(M.2 HAT経由)を持つが、理論帯域は約4Gbps(500MB/s)。NVMe SSDの速度を活かしきれず、複数ドライブのNASとして使うSATAポートも存在しない。NAS用途(複数HDD/SSD)を想定するならSATA 3ポートを持つx86機が必要。
- 5
制約5 — CPU性能
コンパイル・ビルドに時間がかかる
Pi5のCortex-A76 4コアは軽量タスクには十分だが、Rustプロジェクト・Node.jsビルド・Go等のコンパイル速度はx86機に比べて明確に劣る。ビルドサーバー用途なら少なくともN305(8コア)以上が推奨。
→ 次のSection 5では非中国・Linux専用/OSなし購入可の8候補を10カラム比較表で並べる。
📊 Section 5: 候補機種 比較表(非中国・Linux専用/OSなし購入可)
このセクションの3点
① 選定基準: 中国製ブランド除外・Windowsプリインストール除外・Linux専用またはOSなし購入可のみ
② ARM SBC(Raspberry Pi系)からx86ミニPC・フルデスクトップまで幅広く比較
③ アイドル電力・価格・SATA拡張性・Linux体験の4軸でトレードオフを整理する
| 機種 / ブランド国 | CPU / アーキ | TDP公式 | コア/スレッド | メモリ上限 | M.2 NVMe | SATA | 筐体サイズ | OS | 参考価格 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Raspberry Pi 5 8GB 英国 / ユーザー既存 | BCM2712 Cortex-A76 ARM64 | 〜5 W | 4C / 4T 2.4GHz | LPDDR4X 8 GB 固定 | 1× PCIe 2.0 x1 (M.2 HAT経由) | なし | 85×56×17 mm | Raspberry Pi OS (Linux) | $80 USD | raspberrypi.com |
| Raspberry Pi CM5 英国 / ARM SBC | BCM2712 Cortex-A76 ARM64 | 〜5 W | 4C / 4T 2.4GHz | LPDDR4X 最大 16 GB | 1× PCIe 2.0 x1 (IO Board経由) | IO Board依存 | CM5 モジュール 55×40 mm | Raspberry Pi OS (Linux) | $45〜95 USD (16GB) | raspberrypi.com |
| System76 Meerkat 米国 Denver | Intel Core Ultra 7 165H x86_64 | 28 W | 16C / 22T 5.0GHz最大 | DDR5-5600 最大 96 GB | 2× M.2 PCIe 4.0 | なし | 〜143×143×36 mm | Pop!_OS pre-installed | $749〜 USD | system76.com |
| Star Labs Byte Mk II 英国 | Intel N100 x86_64 | 6 W | 4C / 4T 3.4GHz最大 | DDR4-3200 最大 16 GB | 1× M.2 PCIe 3.0 | なし | 〜120×120×40 mm | Ubuntu/Mint等 Linux pre-installed | £209〜 GBP | starlabs.systems |
| Slimbook ONE スペイン | Intel N100 or AMD Ryzen 7 x86_64 | 6〜15 W | 4C / 4T〜 モデル依存 | DDR4 最大 16〜32 GB | 1× M.2 PCIe | なし | 〜130×130×45 mm | Linux pre-installed (Ubuntu等) | €229〜 EUR | slimbook.com |
| Framework Desktop 米国 | AMD Ryzen AI Max+ 395 x86_64 | 120 W | 16C / 32T 5.1GHz最大 | DDR5 LPDDR5X 最大 128 GB | 2× M.2 PCIe 4.0 | なし | 〜200×200×70 mm | OSなし Linux推奨 | $1,049〜 USD | frame.work |
| ASUS ExpertCenter PN42 台湾 | Intel N100 x86_64 | 6 W | 4C / 4T 3.4GHz最大 | DDR4-3200 最大 16 GB | 1× M.2 PCIe 3.0 | 1× SATA | 115×115×56 mm | OSなし版あり (BareOS) | $279〜 USD | asus.com |
| ASRock N100DC-ITX 台湾 / 自作 | Intel N100 x86_64(オンボード) | 6 W | 4C / 4T 3.4GHz最大 | DDR4-3200 最大 32 GB | 1× M.2 PCIe 3.0 | 2× SATA3 | Mini-ITX 170×170 mm | OSなし (自作で選択) | ¥13,000〜 (MB単体) | asrock.com |
読み方のポイント
| 優先したい条件 | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| アイドル≤5W・ARM可 | Raspberry Pi 5 / CM5 | 最低電力。ARM64制約あり |
| x86・低アイドル・Linux保証 | Star Labs Byte / ASUS PN42 | N100 TDP 6W・Linux pre-installed/BareOS |
| SATA2台でNAS構築 | ASRock N100DC-ITX 自作 | SATA3×2、DDR4 32GB、N100 6W |
| 高性能・メモリ96GB・Linux保証 | System76 Meerkat | Pop!_OS専用機・Core Ultra・TDP 28W |
| 最大性能・ローカルLLM | Framework Desktop | Ryzen AI Max・128GB・TDP 120Wは高い |
→ 次のSection 6ではアイドル消費電力を新候補で更新してランキング形式で比較する。
⚡ Section 6: アイドル消費電力ランキング(新候補版)
このセクションの3点
① 公式TDP ≠ 実測アイドル電力。N100 TDP 6Wでも周辺含めた実測アイドルは5〜8W程度
② ARM SBC(Pi5/CM5)が最低電力。x86で最低に近いのはStar Labs Byte・ASUS PN42
③ System76 Meerkat は TDP 28W だがアイドル実測は15〜20W 程度(高性能iGPU搭載)
3〜5 W
Pi 5 / CM5
ARM64・最低電力
5〜8 W
Star Labs Byte / ASUS PN42
N100 x86・Linux保証
15〜20 W
System76 Meerkat
Core Ultra・TDP 28W
60〜80 W
Framework Desktop
Ryzen AI Max・最大性能
| 機種 | 公式TDP | 実測アイドル概算 | 「≤10W死守」判定 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| Raspberry Pi 5 8GB | 〜12W(max 25W) | 3〜5 W | ✅ クリア | 既存。ARM64制約あり |
| Raspberry Pi CM5 (16GB) | 〜12W(max 25W) | 3〜5 W | ✅ クリア | IO Board選択でSATA対応可。ARM64 |
| Star Labs Byte Mk II | 6 W (N100 TDP) | 5〜8 W | ✅ クリア | Linux pre-installed。英国ブランド |
| ASUS ExpertCenter PN42 | 6 W (N100 TDP) | 5〜8 W | ✅ クリア | BareOS(OSなし)版あり。SATA1口 |
| ASRock N100DC-ITX 自作 | 6 W (CPU TDP) | 8〜12 W | △ 構成次第 | SATA2台・DDR4 32GB。HDD追加で+5〜10W |
| System76 Meerkat | 28 W (Core Ultra TDP) | 15〜20 W | ❌ 超過 | Pop!_OS専用機。高性能が必要な用途向け |
| Framework Desktop | 120 W (Ryzen AI Max TDP) | 60〜80 W | ❌ 大幅超過 | 最大性能・ローカルLLM特化。常時稼働非推奨 |
プロの思考 — 「TDPは最大値、アイドルはその1/3〜1/5で考える」
CPUのTDPは持続負荷下の熱設計電力(Thermal Design Power)であり、アイドル時の消費電力ではない。N100 TDP 6Wに対し、周辺(マザー・RAM・SSD・NIC)を含めたアイドル実測は5〜8W程度。System76 MeerkatはTDP 28Wだが、Core Ultra 7のアイドル電力はiGPU・NIC待機込みで15〜20W程度に落ち着く(Intel ARK: ark.intel.com)。10W以下を死守したいならN100 x86かArm SBCのみが現実解。
→ 次のSection 7では用途A/B/Cの3シナリオで新候補の推奨構成を整理する。
🗺️ Section 7: 用途別推奨構成 A / B / C(新候補版)
このセクションの3点
① A: NAS+Docker → ASRock N100DC-ITX 自作(SATA2口が決め手、x86・OSなし)
② B: 高性能開発・大メモリ → System76 Meerkat(Pop!_OS専用・DDR5 96GB・16コア)
③ C: ローカルLLM特化 → Framework Desktop(Ryzen AI Max 128GB・OSなし・Linux推奨)
▶ シナリオ A — NAS + Docker 専用
- 1
選択 — 機種
ASRock N100DC-ITX + Mini-ITXケース自作
SATA3×2口の存在が他N100系ミニPCとの決定的な差。SSD/HDD 2台をSambaで共有するNASを作れる唯一の低電力x86自作構成。DDR4最大32GBでDockerコンテナ複数稼働可能。アイドル8〜12W(SSD構成時)。出典: ASRock N100DC-ITX公式
- 2
代替 — x86が不要な場合
Raspberry Pi CM5 + 対応IO Board
CM5対応のIO BoardにはSATA付きモデルも存在する。ARM64制約を許容できる場合、アイドル3〜5Wで最も省電力なNAS構成が組める。出典: raspberrypi.com CM5公式
- 3
留意点
3.5" HDD追加で電力が跳ね上がる
3.5" HDDはスピンアップ時に5〜10W追加消費する。アイドル10W以下を死守するなら2.5" SSD構成に固定し、hdparm/smartdでスタンバイ管理を徹底すること。
▶ シナリオ B — 高性能開発 + 大メモリ
- 1
選択 — 機種
System76 Meerkat(Intel Core Ultra 7 165H)
16コア/22スレッド・最大5.0GHz・DDR5 96GB対応。Pop!_OS(Ubuntu派生)をプリインストール済みで買った瞬間からLinux確定。ビルドサーバ・Dockerホスト・CI自走機として最上位の選択肢。アイドル15〜20W程度。出典: system76.com/desktops/meerkat
- 2
構成例
Meerkat + 32GB DDR5 + 1TB NVMe
Rust/Go/Node.jsのリモートビルドサーバ。GitHub Actions self-hosted runner。SSHでメインPCから接続して重ビルドをオフロード。メインPCのCPU負荷を完全に分離できる。
- 3
留意点
アイドル15〜20Wは「10W以下死守」を超える
Meerkatのアイドルは低電力モード設定でも15W前後。10W死守を厳守するなら諦める必要がある。常時稼働ではなく「必要時起動・不要時シャットダウン」の運用なら許容可能。価格($749〜)は高いが、非中国・Pop!_OS専用機という明確な差別化要素がある。
▶ シナリオ C — ローカルLLM特化
- 1
選択 — 機種
Framework Desktop(Ryzen AI Max+ 395)
OSなし購入可・Linux推奨。Ryzen AI Max+ 395は16コア/32T・Radeon 890M(40 CU RDNA3.5)内蔵・最大128GB LPDDR5X。iGPUをVRAMとして128GB全体を使えるため、70B量子化モデルも展開可能。ローカルLLM専用として唯一の非中国・OSなし選択肢。出典: frame.work/desktop
- 2
現実的な代替
既存のRTX 4070 Super メインPCを流用
既存のRTX 4070 Super(12GB VRAM)はローカルLLM推論においてFramework Desktopより優秀。メインPCにollamaをデーモンで立て、他マシンからAPI経由でアクセスする構成が最も合理的。Framework Desktopを追加購入する必要はない。
- 3
留意点
TDP 120Wは常時稼働に向かない
Framework DesktopのTDP 120Wはアイドルでも60〜80W程度。24h常時稼働には向かず、月額電気代も1,300〜1,700円に達する。LLM推論時のみ起動・待機時シャットダウンが前提。
→ 次のSection 8ではメモリ・ストレージ拡張プランを新候補で更新する。
💾 Section 8: メモリ・ストレージ拡張プラン(新候補版)
このセクションの3点
① N100系(Star Labs Byte / ASUS PN42 / ASRock自作)は最大16〜32GB。SATA有無が分岐点
② System76 Meerkatは最大96GB DDR5。Dockerホスト・CI・メモリ集約ワークロードに最適
③ Framework Desktopは最大128GB LPDDR5X(iGPU共有)。LLM推論に特化
| 機種 | メモリ規格 | 最大容量 | M.2 NVMe | SATA | NAS適性 |
|---|---|---|---|---|---|
| Pi 5 / CM5 | LPDDR4X(オンボード) | 8 GB (Pi5) / 16 GB (CM5) | PCIe 2.0 x1 (HAT/IO Board) | CM5 IO Board依存 | △(IO Board次第) |
| Star Labs Byte / Slimbook ONE | DDR4-3200 | 16 GB | 1× PCIe 3.0 | なし | △(NVMeのみ) |
| ASUS PN42 | DDR4-3200 | 16 GB | 1× M.2 PCIe 3.0 | 1× SATA | △(1台のみ) |
| ASRock N100DC-ITX 自作 | DDR4-3200 | 32 GB | 1× PCIe 3.0 | 2× SATA3 | ◎(SATA2台可) |
| System76 Meerkat | DDR5-5600 | 96 GB | 2× M.2 PCIe 4.0 | なし | △(NVMeのみ) |
| Framework Desktop | LPDDR5X(オンボード) | 128 GB(iGPU共有) | 2× M.2 PCIe 4.0 | なし | △(NVMeのみ) |
ストレージ構成の設計思想
- OS/アプリ → M.2 NVMe(256GB〜512GBで十分)
- NASデータ → SATA SSD or HDD(ASRock N100DC-ITX 自作 or ASUS PN42)
- LLMモデル格納 → NVMe 1TB〜2TB(Framework Desktop)
- SATA2台以上が必要なら Mini-ITX 自作(ASRock N100DC-ITX)一択
→ 次のSection 9では新候補8機種を24h×30日で月額電気代を試算する。
💡 Section 9: 月額電気代試算(新候補版)
このセクションの3点
① 電力単価 27円/kWh(2026年時点の日本標準的目安)で試算
② アイドル電力は「公式TDP × 係数」の概算値(実測値は環境依存)
③ Pi5/CM5 vs Framework Desktop の10年間差は約17万円。常時稼働用途かどうかが決定的
| 機種 | アイドル電力(概算) | 月間消費量 (kWh/月) | 月額電気代 (27円/kWh) | 年間電気代 | 10年間 |
|---|---|---|---|---|---|
| Raspberry Pi 5 / CM5 | 4 W | 2.9 kWh | 約 ¥78 | 約 ¥946 | 約 ¥9,460 |
| Star Labs Byte / ASUS PN42 | 6 W | 4.3 kWh | 約 ¥117 | 約 ¥1,400 | 約 ¥14,000 |
| ASRock N100DC-ITX 自作 (SSD 2台構成) | 10 W | 7.2 kWh | 約 ¥194 | 約 ¥2,332 | 約 ¥23,320 |
| System76 Meerkat | 18 W | 13.0 kWh | 約 ¥350 | 約 ¥4,205 | 約 ¥42,050 |
| Framework Desktop | 70 W | 50.4 kWh | 約 ¥1,361 | 約 ¥16,329 | 約 ¥163,296 |
| (参考)ATX Core i5 | 65 W | 46.8 kWh | 約 ¥1,264 | 約 ¥15,163 | 約 ¥151,632 |
プロの思考 — Pi5(4W) vs Framework Desktop(70W) の10年間差
Pi5と Framework Desktopのアイドル差は66W。10年間でその差は:
66W × 8,760h/年 × 10年 ÷ 1,000 × ¥27 = 約 ¥155,800
Framework Desktop本体価格($1,049〜)に加えてこの電気代差が生じる。常時稼働するか否かで機種の選択基準が根本から変わる。
→ 次のSection 10では全データを統合し「私ならコレを足す」の推奨1機種を出す。
✅ Section 10: 結論 — 総合ランキングTOP5 + 推奨1択
このセクションの3点
① 5軸(電力・価格・性能・拡張性・Linux体験)で総合スコア順に並べたTOP5
② 「NASが必要」「常時稼働10W死守」の条件を両立するならASRock N100DC-ITX 自作が最適解
③ Linux保証済み・非中国の入門機として Star Labs Byte が最も障壁が低い
総合ランキング TOP5(5軸スコア)
| 順位 | 機種 | ① 電力 /10 | ② 価格 /10 | ③ 性能 /10 | ④ 拡張性 /10 | ⑤ Linux /10 | 総合 /50 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | ASRock N100DC-ITX 自作 台湾・OSなし | 9 | 9 | 5 | 10 | 8 | 41 |
| 2位 | Star Labs Byte Mk II 英国・Linux pre-installed | 9 | 8 | 5 | 5 | 10 | 37 |
| 3位 | ASUS ExpertCenter PN42 台湾・OSなし版あり | 9 | 9 | 5 | 6 | 7 | 36 |
| 4位 | Raspberry Pi CM5 英国・ARM64・Linux | 10 | 10 | 4 | 5 | 7 | 36 |
| 5位 | System76 Meerkat 米国・Pop!_OS専用 | 5 | 4 | 9 | 6 | 10 | 34 |
NASが必要 + x86 + アイドル10W以下 — 総合1位
ASRock N100DC-ITX 自作
- Mini-ITX 170×170mm、DC電源(静音・省電力)
- SATA3 ×2口 — 非中国製x86機で唯一の2台NAS構成可能
- DDR4 最大32GB、N100 TDP 6W
- アイドル8〜10W(SSD構成時)
- マザーボード単体 ¥13,000〜 + ケース + RAM + SSDで総額¥30,000〜
Linux保証・最低障壁 — 総合2位
Star Labs Byte Mk II(英国)
- Ubuntu/Mint/Fedora 等をプリインストール済みで販売
- Intel N100 TDP 6W、アイドル5〜8W
- £209〜(英国直販)、国際配送対応
- 中国ブランドゼロ・Windows不要の最短経路
見送り候補とその理由
| 機種 | 見送り理由 |
|---|---|
| Framework Desktop | TDP 120W・アイドル70W。常時稼働には不適。既存RTX 4070 SuperでLLMは代替可能 |
| System76 Meerkat | $749〜と高価・アイドル15〜20W。10W死守の用途には合わない。性能が必要な特殊ケースのみ |
| MNT Reform mini | i.MX8でARMかつ非常に高価・入手困難。このページのユースケースとは合致しない |
| TUXEDO Cube | 大型ケース・高価・ホームサーバーのマイクロ筐体要件に合わない |
決断フロー(新候補版)
❓ SATA2台でNASを作りたい?
→ YES → ASRock N100DC-ITX 自作(SATA×2・DDR4 32GB・アイドル8〜10W)
→ NO ↓
❓ ARM64制約を許容できる?(x86バイナリ不要)
→ YES → Raspberry Pi CM5(最安・最低電力・ARM64)
→ NO(x86必須)↓
❓ セットアップを最小限にしたい?
→ YES → Star Labs Byte(Linux pre-installed・英国・N100)
→ NO(自分でOS入れる)→ ASUS PN42(BareOS版・SATA1口あり・$279〜)
❓ 96GBメモリ・高性能ビルドが必要?
→ YES・アイドル15〜20W許容 → System76 Meerkat(Pop!_OS・$749〜)
→ NO → 上記4択のいずれかに戻る