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ETF Analysis

1343 NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信

構成銘柄 2026年8月13日(PCF) 現在 / 価格・信託報酬は nextfunds.jp 公式、銘柄の指標は Yahoo Finance 実測

58社

構成銘柄数

30.72社

実質的な分散銘柄数

32.2%

上位6社の比率

5.1%

加重分配金利回り

最低投資額 19,375円(10口) 信託報酬 0.1705% 総経費率 0.21% 純資産 5,358.0 億円 ETFの分配金利回り 4.71%

結論 — 3つの問いに答える

Q. 分散は効いているか

✅ 効いている。58銘柄で実質30.72社。あなたが見た4本の中で唯一まともに分散している

58本のREITを保有し、最大の日本ビルファンドでも7.41%しかない。上位3本で18.94%、上位10本で46.97%。ハーフィンダール指数は325.5で、実質分散銘柄数は30.72社。同じNEXT FUNDSの自動車ETF(1622)が実質4.07社、商社ETF(1629)が7.52社、日経半導体ETF(200A)が8.11社なので、桁がひとつ違う。0.1%未満の銘柄も1本も無い。しかも中身が58本の「別々の不動産の束」で、その1本1本がさらに数十棟の物件を持っているので、実際に持っている物件数は数千棟規模になる。個人が1棟のアパートを買うのとは、分散の意味がまったく違う。

Q. 「REITはインカムで、株のような暴落もそこまでない」は本当か

❌ 前半は本当、後半は明確に誤り。コロナのとき株より深く、2倍速く落ちた

インカムは本当です。構成58本の加重平均分配金利回りは5.10%、ETF自体の分配金利回りも4.71%(公式)。株式の配当利回りより明確に高く、法人税がかからず利益の90%超を分配すれば非課税という仕組みに支えられているので、この高さには構造的な理由があります。しかし「暴落しにくい」は事実と逆でした。2020年のコロナショックで東証REIT指数は48.3%下げ、しかも下げきるまで28日。同じ期間の日経平均は31.3%の下落に59日かかっています。REITのほうが1.5倍深く、2倍速い。米国REIT(VNQ)に至ってはリーマン・ショックで73.1%下げ、高値を取り戻すのに2,039日(5年7ヶ月)かかりました。同じ時期のS&P500の最大下落は34%です。理由は明快で、REITは借入をして不動産を買う仕組み(レバレッジがかかっている)であり、加えて上場している以上、危機のときは真っ先に売られる流動性の高い資産だからです。不動産そのものは動かなくても、その持分の値段は株と同じかそれ以上に動きます。

Q. いま積み立てを始めていいか

✅ 積み立てなら合理的。ただし「株の代わり」ではなく「インカムの枠」として、上限を決めて

いま始める理由は3つあります。①加重平均PBRが0.90倍で、保有している不動産の純資産価値より1割安く買える水準にある。②分配金利回り4.71%は、あなたの待機資金1,320,784円が生んでいる0%との差が明確。③積立が向いているのは、最大の変数である金利の方向とタイミングが読めないからです。日銀が利上げを続ければ借入コストが上がって分配金は減りますが、その利上げがいつどこまで進むかは誰にも分かりません。一括で入れると利上げを直撃する可能性があり、積立ならその判断を放棄できます。ただし条件が2つ。第一に、これを「安全枠」に入れないこと。コロナで48.3%下げた資産は、あなたのバーベル戦略で言えば安全側ではなくリスク側です。第二に上限を決めること。投資可能資産2,646,837円に対して10〜15%(26〜40万円)が目安で、それ以上入れると金利という1つの変数への賭けが大きくなりすぎます。日本と世界のどちらを積み立てるかについては、この10年のトータルリターンはJ-REIT+45%に対し外国REIT(2515)+124%で世界の勝ちですが、その差の大半は不動産ではなく円安です。いまの割安さ(PBR0.90倍)はJ-REIT側にあるので、両方を半々にするか、円資産が既に多いことを踏まえて2515を厚くするかは、不動産の判断ではなく通貨の判断になります。

① 分散はどこまで効いているか

比率の上から順に足していくと、どこで頭打ちになるか。ここが「分散しているつもり」を壊す数字。

上位何社まで累計比率意味
1本(日本ビルファンド)7.41%最大でも7.41%。1本が全体を動かす構造になっていない
3社18.94%上位3本でようやく2割弱
6社32.2%上位6本で3分の1
10社46.97%上位10本で半分弱。ここから先の48本も意味を持つ
下位0社(0.1%未満)合計0%0.1%未満は1本も無い。58本すべてが実際に効いている

ハーフィンダール指数 = 325.5 → 実質 30.72 社

各銘柄の比率を2乗して合計した値(HHI)で集中度を測る。均等に58本へ分散していればHHIは172程度になるが、実際は325.5。 10,000をHHIで割ると「実質的に何社に分散しているか」が出て、答えは30.72社。 銘柄数126という表示は、分散の実態を表していない。

実測(Yahoo Finance・分配金込みの調整後終値)

コロナのとき、J-REITは株より1.5倍深く、2倍速く落ちた

東証REIT指数は48.3%の下落に28日。日経平均は31.3%に59日かかりました。「REITは株ほど暴落しない」は、少なくともこの15年のデータでは成立していません。

銘柄コロナ暴落落ちきるまで過去最大の下落高値回復まで
NF 東証REIT指数(J-REIT)-48.3%28日-48.3%1.3年
日経平均(日本株・配当を含まない指数)-31.3%59日-61.4%7.6年
NF 外国REIT ヘッジ無(世界REIT・円建て)-43.4%31日-43.4%1.3年
バンガード 米国REIT(ドル建て)-42.4%31日-73.1%5.6年
iシェアーズ 世界REIT(ドル建て)-44.6%38日-44.6%1.3年
グローバルX 世界高配当REIT(ドル建て)-67.0%43日-67.0%未回復
バンガード S&P500(ドル建て)-34.0%33日-34.0%0.5年

10年でどれだけ増えたか(分配金を再投資した前提)

NF 東証REIT指数(J-REIT) 45%
日経平均(日本株・配当を含まない指数) 300%
NF 外国REIT ヘッジ無(世界REIT・円建て) 124%
バンガード 米国REIT(ドル建て) 59%
iシェアーズ 世界REIT(ドル建て) 45%
グローバルX 世界高配当REIT(ドル建て) 5%
バンガード S&P500(ドル建て) 320%

世界REITはJ-REITより強い。ただし両方とも株には大きく負けている。

株とどれだけ一緒に動くか(日次リターンの相関)

1343 vs 日本株 0.45
2515 vs 日本株 0.53
VNQ vs 日本株 0.08
REET vs 日本株 0.15
VNQ vs 米国株 0.73
1343 vs 2515.T 0.42

1は完全に同じ動き、0は無関係。米国REITと米国株は0.73で、ほぼ同じ方向に動く。

あなたが持っているSRET(世界高配当REIT)について

ポートフォリオには入れない方針とのことなので数字だけ。SRETはコロナで67.0%下げ、2020年2月の高値を今も回復していません(6年5ヶ月経過)。分配金を再投資した前提でも、10年の上昇率は+5%、設定来の年率は1.6%です。高い分配金利回りで銘柄を選ぶ設計なので、「利回りが高い=何か問題を抱えている」REITが集まりやすく、その代償がこの数字に出ています。利回りだけで選ぶことの危うさを、あなた自身が実物で持っている形になります。

② 中身は本当に「不動産」なのか

構成58本を用途で分類し直した結果。

用途別(Claudeが各投資法人の主要用途で整理。複合型は主要用途に寄せている)

オフィス中心(17社) 32.89%
物流・産業施設(9社) 19.07%
総合型(用途を分散)(12社) 18.87%
商業施設(6社) 11.22%
住宅(7社) 10.08%
ホテル(6社) 7.62%
ヘルスケア(1社) 0.24%

REITは東証33業種の対象外なので、用途で分類し直した(複合型は主要用途に寄せている)。オフィスが3分の1で最大。

組入比率の帯別

3%以上 53.25%
1〜3% 35.83%
0.5〜1% 7.33%
0.5%未満 3.58%

3%以上が12本で53.25%。中位・下位にも厚みがあり、上位だけで決まる構成ではない。

オフィス系REIT 17本 = 32.89%

日本ビルファンド7.41%・ジャパンリアルエステイト5.89%・KDX不動産4.19%を筆頭に、オフィス中心のREITが32.89%。次いで物流・産業施設19.07%、総合型18.87%、商業11.22%、住宅10.08%、ホテル7.62%。

「安定した家賃収入」という前提が崩れる銘柄がある

REITは家賃という安定収入を分配する仕組みだが、用途によって安定度がまったく違う。ホテルは稼働率がゼロになれば分配金もゼロになり、物流はネット通販が伸びるほど強くなる。同じ「不動産」でも中身は別物。

8963 インヴィンシブル投資法人 3.01% PER 15.0 / PBR 1.48

ホテル特化。コロナで稼働率がゼロ近くまで落ち、2020年に分配金が実質的に消えた。REITの分配金が「安定した家賃収入」だという前提が、用途によっては崩れることを示した実例。

3287 星野リゾート・リート投資法人 0.86% PER 19.6 / PBR 0.50

星野リゾートの宿泊施設を持つREIT。旅館・リゾートという、景気と旅行需要に直結する資産。インバウンドが増えれば分配金が増え、止まれば止まる。

3281 GLP投資法人 4.56% PER 21.6 / PBR 1.48

物流施設に特化。ネット通販の伸びが賃料に直結する。オフィスや商業と違い、コロナでむしろ需要が増えた数少ない用途。

3249 産業ファンド投資法人 2.38% PER 17.2 / PBR 1.49

工場・研究開発施設・データセンターなどの「産業用不動産」。AIのデータセンター需要がREIT経由で入ってくる数少ない経路。

3455 ヘルスケア&メディカル投資法人 0.24% PER 18.1 / PBR 0.99

有料老人ホームなど。高齢化という最も確実な需要に乗っているのに、指数全体では0.24%しかない。「確実な需要=大きな市場」ではないことの例。

401A 霞ヶ関ホテルリート投資法人 0.12% PER — / PBR —

2026年に新規上場したREIT。指数連動型なので、新しく上場したREITは自動的に組み入れられていく。

③ インカムと、暴落のときに何が起きたか

PERは対象外(REIT)

0.9倍

加重平均PBR

5.1%

構成銘柄の加重分配金利回り

指標を取得できた構成比100%ぶんで計算(比率の小さい銘柄は未取得)。

業界の将来(10年後の視点)

2040年から逆算すると、用途ごとに答えが分かれる。物流・産業施設(19.07%)はネット通販とデータセンターの需要に乗っており、当ラボが「確定事項」としているAIの計算需要が、REITで受け取れる数少ない経路になっている。住宅(10.08%)は人口が減っても都市部への集中が続く限り底堅い。一方でオフィス(32.89%)は最大の比率を占めながら、在宅勤務の定着と労働人口の減少という2つの逆風を同時に受ける。商業(11.22%)はネット通販との競合が続く。つまりこのETFの3分の1は、構造的に厳しい用途に賭けていることになる。加えてJ-REIT全体に効く最大の変数は金利で、日銀の利上げが進めば借入コストが上がり分配金が減る。逆に言えば、いまPBR0.90倍という水準は、市場がその金利上昇をある程度織り込んだ結果でもある。

🔍 未確定として残しているもの

構成58本の加重平均分配金利回りは5.10%だが、ETFの分配金利回りは公式で4.71%。差の0.39ポイントは信託報酬0.1705%と分配のタイミングで説明できる範囲に見えるが、確定はしていない。またPBR0.90倍はYahoo Financeの数値を加重したもので、各投資法人が開示するNAV倍率とは計算方法が異なる可能性がある。厳密にはARES(不動産証券化協会)の公表値で確認すべきところ。

この判断が壊れる条件

  • 日銀が利上げを続ける → J-REITは借入で不動産を買う仕組みなので、金利上昇は分配金の減少に直結する。最大の逆風
  • オフィスの空室率が上がる → 構成の32.89%が同時に効く。在宅勤務の定着は、コロナが終わっても戻らなかった部分がある
  • 株式市場が急落する → 相関0.452で日本株と連動する。「株と別の値動き」を期待して買うと、必要なときに効かない
  • インバウンドが止まる → ホテル7.62%が直撃を受ける。2020年にインヴィンシブルの分配金が実質消えた前例がある

構成銘柄 全58社

#銘柄比率規模区分PER
18951 日本ビルファンド投資法人 投資証券7.41%-26.0
28952 ジャパンリアルエステイト投資法人 投資証券5.89%-23.2
38953 日本都市ファンド投資法人 投資証券5.64%-18.2
43281 GLP投資法人 投資証券4.56%-21.6
53462 野村不動産マスターファンド投資法人 投資証券4.48%-23.6
63283 日本プロロジスリート投資法人 投資証券4.22%-24.6
78972 KDX不動産投資法人 投資証券4.19%-18.0
88954 オリックス不動産投資法人 投資証券3.73%-20.3
98984 大和ハウスリート投資法人 投資証券3.53%-20.1
108960 ユナイテッド・アーバン投資法人 投資証券3.32%-19.0
118985 ジャパン・ホテル・リート投資法人 投資証券3.27%-15.2
128963 インヴィンシブル投資法人 投資証券3.01%-15.0
133269 アドバンス・レジデンス投資法人 投資証券2.82%-22.7
148955 日本プライムリアルティ投資法人 投資証券2.51%-19.3
153249 産業ファンド投資法人 投資証券2.38%-17.2
163471 三井不動産ロジスティクスパーク投資法人 投資証券2.22%-29.4
173309 積水ハウス・リート投資法人 投資証券2.06%-13.7
183279 アクティビア・プロパティーズ投資法人 投資証券2.02%-21.0
193226 三井不動産アコモデーションファンド投資法人 投資証券1.92%-46.5
208967 日本ロジスティクスファンド投資法人 投資証券1.77%-21.1

⚠️ 投資助言ではありません

構成銘柄は2026年8月13日(PCF)時点の公表データ、指標はYahoo Financeの実測値をもとにした個人の分析です。 ETFの構成は入れ替わり、指標は日々変わります。売買は自己判断で行ってください。